VMware FusionでゲストOSのIPを固定にする方法

2025年1月14日火曜日

Mac VMware

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VMware Fusionを使ってゲストOSを運用していると、IPアドレスを固定化したい場面が出てきます。特に、NAT接続を使用する場合、IPアドレスが動的に割り当てられると外部から接続するときに毎回IPの設定を変える必要があり手間です。 本記事では、NAT接続時にゲストOSのIPアドレスを固定化する方法を、具体的な手順を交えて解説します。

IP固定化に必要な情報を収集

今回は、NAT接続時にゲスト側OSのIPアドレスを固定化する方法で紹介します。 まず、IP固定化に必要なネットワーク設定を、ホスト側(Mac側)のVMware Fusion設定から取得します。

ゲートウェイアドレス、サブネットマスク

/Library/Preferences/VMware Fusion/vmnet8/nat.confの以下の部分より「ゲートウェイアドレス」と「サブネットマスク」を取得します。

# NAT gateway address
ip = 172.16.121.2
netmask = 255.255.255.0

IPアドレス

/Library/Preferences/VMware Fusion/vmnet8/dhcpd.confには、DHCPサーバーのIP自動割り当て範囲が記載されています。固定するIPは、同じサブネット内で自動割り当て範囲外のIPアドレスにします。 range <開始ip> <終了ip>;の部分が自動割り当てを行うIPの範囲の設定です。なので、以下のような設定になっている場合は、「172.16.121.3」〜「172.16.121.127」の中で固定するIPを決めます。(この記事では固定IPに「172.16.121.121」を設定する想定で後述の説明は書いてます)

###### VMNET DHCP Configuration. Start of "DO NOT MODIFY SECTION" #####
# Written at: 01/14/2025 08:44:28
allow unknown-clients;
default-lease-time 1800;                # default is 30 minutes
max-lease-time 7200;                    # default is 2 hours

subnet 172.16.121.0 netmask 255.255.255.0 {
	range 172.16.121.128 172.16.121.254;
	option broadcast-address 172.16.121.255;
	option domain-name-servers 172.16.121.2;
	option domain-name localdomain;
	default-lease-time 1800;                # default is 30 minutes
	max-lease-time 7200;                    # default is 2 hours
	option netbios-name-servers 172.16.121.2;
	option routers 172.16.121.2;
}
host vmnet8 {
	hardware ethernet 00:50:56:C0:00:08;
	fixed-address 172.16.121.1;
	option domain-name-servers 0.0.0.0;
	option domain-name "";
	option routers 0.0.0.0;
}
####### VMNET DHCP Configuration. End of "DO NOT MODIFY SECTION" #######

ゲストOS側で固定IPを設定

続いて上で取得した情報をもとに、ゲストOS側のネットワーク設定を変更していきます。

まず、nmtuiコマンドを叩いて、GUI形式のネットワーク設定画面を表示します。 その後、[Edit a connection] -> [ネットワークデバイス名] を選択し、以下のように設定をします。

ネットワーク設定で固定IPを設定する

項目
Addresses 固定化したいIPとサブネットマスクを設定
Gateway nat.confより取得したアドレス
DNS servers DNSサーバーのアドレス<br>特段、DNSサーバーの指定要件が無ければ、GoogleのDNSを設定しておく

設定が終わったら「OK」を押して、ゲストOSを再起動します。

ネットワークの疎通確認

ゲストOS側でifconfigコマンドを叩いて、IPアドレスが固定化されているか確認します。

ens160: flags=4163<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST>  mtu 1500
        inet 172.16.121.121  netmask 255.255.255.0  broadcast 172.16.121.255
        inet6 fe80::250:56ff:fe2e:19a8  prefixlen 64  scopeid 0x20<link>
        ether 00:50:56:2e:19:a8  txqueuelen 1000  (Ethernet)
        RX packets 37935  bytes 52895754 (50.4 MiB)
        RX errors 0  dropped 0  overruns 0  frame 0
        TX packets 5398  bytes 945475 (923.3 KiB)
        TX errors 0  dropped 0 overruns 0  carrier 0  collisions 0
        device interrupt 46  memory 0x3fe00000-3fe20000  

nslookupcurlコマンで外部のインターネット接続が正常にできるか確認します。

nslookup www.yahoo.co.jp

とか

curl https://www.yahoo.co.jp

まとめ

本記事では、以下のステップでVMware FusionのゲストOSに固定IPを設定する方法を解説しました。

  1. ホストOS側の設定ファイルからネットワーク情報を収集
  2. ゲストOSのネットワーク設定を変更して固定IPを設定
  3. ネットワークの疎通確認で正常に動作することを確認

これらの作業を行うことで、外部から接続する時に毎回IPを変える必要がなくなるため利便性が向上しますので、ぜひ試してみてください。

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