Anaconda は、Python のバージョンを環境ごとに切り替えることで有名なツールであるが、なんと! Node.js のバージョンも切り替えられる。
Node.js にもバージョン管理ツールはあり、nodenv などが有名であるが、Python や他の言語で色々使っていると、バージョン管理ツールさえも何をインストールしたか分からなくなるので、Anaconda で Python も Node.js も管理できるのは助かる。
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はじめに
この記事では、Anaconda 本体はインストールされている前提で話が進みます。もしインストールされていなければ、以下の記事を参考にインストールしてください。
【関連記事】
▶Anacondaのインストール (Mac OS編)
Node.js 用の Anacondaの仮想環境を作る
既存の Python で使っている環境に、Node.js を一緒にインストールしてもよいが、今回は Node.js 用に新しく conda_node
という名前で Anaconda の仮想環境を作る。
仮想環境の作成
ターミナル(またはコマンドプロンプト )を開いて、次のコマンドで新しく環境を作る。
conda create -n conda_node
上で作成した環境をアクティブにする。
conda activate conda_node
conda-forge チャンネルの追加
Anaconda のデフォルトチャンネルだと、Node.js のバージョンが古いので、conda-forge チャンネルを登録する。すでに conda-forge チャンネルを追加済みの方は読み飛ばしで!
conda config --append channels conda-forge
conda config --get channels
Node.js のインストール
次のコマンドを使用して、Anaconda の仮想環境に Node.js をインストールする。
conda install -c conda-forge nodejs
完了したら、インストールされたバージョンを確認する。2022年1月時点だと v17.4.8
が落ちてくるようだ。
node -v
# v17.4.0
念のため、npm のバージョンも確認しておく。
npm -v
# 8.3.1
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簡単なプログラムの実行
適当な場所に main.js
という名前のファイルを作成する。
touch main.js
上で作成した main.js
に、定番の Hello world を表示する JavaScript のコードを保存する。
console.log("Hello World!");
node
コマンドを使って実行する。コンソールに「Hello World!」と表示されれば OK だ。
node main.js
Next の開発環境を作ってみよう
「Hello World!」だけだと面白くないので、少し発展して、Anaconda にインストールした Node.js で Next の開発環境を作ってみたい。開発ツールには VSCode を使用する。
新規プロジェクトの作成
まず、Next のプロジェクトを作るディレクトリに移動し、npx
コマンドで新しい Next プロジェクトを作成する。
cd path/to/parent
npx create-next-app@latest --typescript
途中でプロジェクト名を聞かれるので任意の名前を打ち込む。今回は「sample-next-app」という名前にした。
? What is your project named? › sample-next-app
完了したら、作成されたプロジェクトのディレクトリに移動して、お決まりの npm install
を実行する。
cd sample-next-app
npm install
VSCode で開く
npm install
が終わったら、VSCode でプロジェクトのフォルダを開く。
開発を効率化する拡張機能をインストールします。とりあえずは、以下の拡張機能をインストールしておきます。
・ES7 React/Redux/GraphQL/React-Native snippets
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起動とデバッグ
それでは、作成した Next のプロジェクトの起動とデバッグをしてみる。
まずは、プロジェクトを起動する。
VSCode のターミナルを開き、今回作成した仮想環境(conda_node)に切り替えたのち、dev
モードで Next アプリを起動する。
次にブラウザのデバッガを起動する。今回は Chrome を使用する。
左側のデバッグメニューから「実行とデバッグ」を押し、出てきた環境の一覧から「Chrome」を選択する。
すると、.vscode
フォルダが作成され、その中に launch.json
というファイルが出来るので、それを開いて、次のように URL のポート番号を 8080 → 3000 に変更する。
{
// IntelliSense を使用して利用可能な属性を学べます。
// 既存の属性の説明をホバーして表示します。
// 詳細情報は次を確認してください: https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=830387
"version": "0.2.0",
"configurations": [
{
"type": "pwa-chrome",
"request": "launch",
"name": "Launch Chrome against localhost",
"url": "http://localhost:3000",
"webRoot": "${workspaceFolder}"
}
]
}
実行とデバッグから「Launch Chrome against localhost」を選択して、再生マークのようなアイコンをクリックし、デバッグ用の Chrome を起動する。
起動すると、次のような Next.js のスターターページが表示される。デバッグをしたい所にブレークポイントを置けば、TypeScript (JavaScirpt)のデバッグもできる。
さいごに
Anaconda に Node.js をインストールする方法を解説してきました。
この記事では深く触れていませんが、npm などでインストールしたパッケージも、Anaconda の仮想環境ごとに管理されます。もし、不要になったら、仮想環境を消せば、Node.js と npm でインストールしたパッケージもろとも消すことができます。
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