PythonのSQLAlchemyで、1件のレコードを取得する関数に、one()とfirst()関数の2つがある。
この2つの関数の違いが気になったので、まとめます。
関数の説明と、その使い分け方についても、解説したいと思います。
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one()とfirst()の違い
クエリの検索レコード数によって、以下の通り挙動が変わります。
また、one_or_none() という関数もあったので、これも表にまとめました。
検索結果 | one()関数 | one_or_none() | first()関数 |
---|---|---|---|
0件 | NoResultFound エラー発生 |
None | None |
1件 | 1件を返す | 1件を返す | 1件を返す |
2件以上 | NoResultFound エラー発生 |
NoResultFound エラー発生 |
先頭1件を返す |
一目瞭然ですが、one()関数は、検索結果が1件以外の時、one_or_none()関数は、結果が2件以上ある時、sqlalchemy.orm.exc.NoResultFound
エラーが発生します。
どう使い分けるか?
違いは分かりました。
では、どう使い分けるのだろうか?
明確な決まりはありませんが、およそ以下のような使い分けになると思います。
- one() / one_or_none()
必ず1件、データが取れる仕様であれば、one()を使うべきです。
こういった所の場合、下手にfirst()を使ってしまうと、仕様と異なるデータが取れたにも関わらず、後続処理が動いてしまい、データがぶっ壊れるなど、最悪の自体に陥ってしまう場合があるからです。
いっそのこと、エラーでアプリを異常終了させた方がマシなので、勇気を持って one()を使いましょう。
結果が1件又は0件になる時は、one_or_none() を使いましょう。
- first()
one() の時とは逆に、仕様上 0件または、2件以上データが取れる可能性がある所は、first()を使いましょう。
first()を使う時は、以下の2点はしっかり確認しましょう。
- 0件の時、Noneが返るが、Noneの時の処理が正しく行えているか?
- 2件以上取れる時、ソート条件を指定して、処理すべき先頭1件を取得しているか?
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