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はじめに
Java9以降で、BigDecimalの小数点切り上げ・切り捨て・四捨五入についてのメモです。
Java9 からは、BigDecimal.ROUND_~ は非推奨になった
BigDecimal の四捨五入を行うコードで、よく次のような書き方を見かけます。
なんと、この書き方はJava9 からは 非推奨になりました。
BigDecimal bd = new BigDecimal("123.4");
BigDecimal bd1 = bd.setScale(0, BigDecimal.ROUND_HALF_UP);
推奨される書き方
Java10以降のこれからは、java.math.RoundingMode
の enumを使用して小数点の丸め処理を行うことが推奨されています。
以下がサンプルコードです。
import java.math.RoundingMode;
BigDecimal bd = new BigDecimal("123.4");
BigDecimal bd1 = bd.setScale(0, RoundingMode.HALF_UP);
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RoundingMode で指定可能な値
RoundingMode
には、どんな丸めモードがあるか見ていきましょう。
・ CEILING
正の無限大に近づくように丸めるモードです。
value.setScale(0, RoundingMode.CEILING)
// 10.1 -> 11
// -10.1 -> -10
このように、プラスの値であれば切り捨て、マイナス値であれば切り捨てのような動きになります。
・ DOWN
0 に近づくように丸めるモードです。いわゆる「切り捨て」です。
value.setScale(0, RoundingMode.DOWN)
// 10.1 -> 10
// 10.5 -> 10
// -10.1 -> -10
// -10.5 -> -10
・ FLOOR
負の無限大に近づくように丸めるモードです。
value.setScale(0, RoundingMode.FLOOR)
// 10.1 -> 10
// 10.5 -> 10
// -10.1 -> -11
// -10.5 -> -11
・ HALF_DOWN
「もっとも近い数字」に丸めるモードです。(五捨六入)
value.setScale(0, RoundingMode.HALF_DOWN)
// 10.1 -> 10
// 10.5 -> 10
// 10.6 -> 11
// -10.1 -> -10
// -10.5 -> -10
// -10.6 -> -11
・ HALF_EVEN
「もっとも近い数字」に丸める丸めモードです
※両隣りの数字が等距離の場合は偶数側に丸められます
value.setScale(0, RoundingMode.HALF_EVEN)
// 10.1 -> 10
// 10.5 -> 10
// 10.6 -> 11
// 11.1 -> 11
// 11.5 -> 12
// 11.6 -> 12
・ HALF_UP
「もっとも近い数字」に丸める丸めモードです(四捨五入)
※両隣りの数字が等距離の場合は切り上げられます
value.setScale(0, RoundingMode.HALF_UP)
// 10.1 -> 10
// 10.5 -> 11
// 10.6 -> 11
// 11.1 -> 11
// 11.5 -> 12
// 11.6 -> 12
・ UP
0 から離れるように丸めるモードです。(切り上げ)
value.setScale(0, RoundingMode.UP)
// 10.1 -> 11
// 10.5 -> 11
// 10.6 -> 11
// -10.1 -> -11
// -10.5 -> -11
// -10.6 -> -11
・UNNECESSARY
要求される演算の結果が正確であり、丸めが必要でないことを表す丸めモードです。
丸め発生すると、java.lang.ArithmeticException
がスローされます。
まとめ
JavaのBigDecimalで、小数点の切り上げ・切り捨て・四捨五入を行う方法を紹介してきました。
Java10以降は、java.math.RoundingMode
を使った丸めが推奨されているため、古い書き方を使わないように注意しましょう。
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